アイデアマインドマップ4 思考の整理学 東京MindMap教室
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「思考の整理学」のまとめマインドマップ
思考の整理学
外山滋比古さん著の思考の整理学を読みました。
この本は初版が1986年と今から30年前ですが、現在111刷! 累計200万部に到達したという大ベストセラー。帯には時代を超えたバイブル、東大2位兄弟2位早大1位(大学生協文庫本ランキング)とあります。もの凄くよく売れている本ですね。
この本に縁があって先日やっと手にしたのですが、読んでみるとやはり面白く流石の内容でした。
著書のプロフィールをみますと、1923年生まれでまだご健在。東京文理科大学英文科卒業。英文学を専攻され現在お茶の水女子大の名誉教授をなさっています。著書は大変多く、専攻の英文学を始めレトリック、読書論、思考、日本語論などの分野にまたがり、 その数をWikipediaで数えてみますとなんと150冊を超えておりました。
この本はⅠ章~Ⅵ章に分かれて思考の整理について書かれています。この章建てに題名はついていないのですが、私なりに解釈して題名をつけながらご紹介します。
Ⅰ、必要生
思考をすることの意味と必要性が説かれています。学校教育で得られる思考はグライダーに例えられ教師に引っ張られてながら、知識の詰め込みになる。コンピューターの出現でこの記憶だけではダメ。自分でエンジンをもって飛ぶことの出来る発想力が求められる。
Ⅱ、思考とは
本当の思考とは、ビールを作るようなものだ。麦という素材を沢山あつめて、そこに発酵素を加え、そして少しの間寝かせることで発酵が進みビールとなる。思考も元となる知識を沢山集め、そこに自分のアイデアを加える。そして時間をかけて思考を育て、オリジナルの思考となる。
Ⅲ、情報を整理
情報には一次情報と二次情報がある。一次情報はそのものズバリの内容で二次情報はそれをメタ化(高度化、抽象化)したもの。思考の整理とは、一次情報を整理、統合、抽象化し普遍的な価値が出るように体系化することをいう。
Ⅳ、育てる
思考をするためには、不要なことは忘れ、思考の自由度を高めることが大事。
Ⅴ、ひらめく
アイデアが生まれたときはしゃべる相手を選ぼう。アイデアは傷つきやすく、批判されるとスグ腐ってしまう。
Ⅵ、知的活動
現実には第一次的現実と第二次的現実がある。第一次的現実はリアルな現実で、第二次的現実は観念上の現実、本とか映像でイメージされる。観念とリアルな現実を行き来して、現実の問題を解決し得る新しいシステムを作ることこそが知的活動といえる。コンピューターが現れた以上 創造的な思考が出来る人間になることが求められる。
トニーブザンの主張
「思考の整理学」を読んだ後の感想が、ふたつありました。
ひとつめが、思考の整理学との題名であるが、内容はアイデアの発想方法について書かれたものに近いという印象を持ちました。思考の整理がビールの作り方に例えられていること、統合抽象化して新しい体系をつくることが思考の整理であると述べられていること、ホメルことの大切さや忘却することが効率を上げること などを見るとその内容はアイデアの作り方そのもの。つまり、著者は思考を整理するということの目的は、創造的な考えを得ることと捉えているのだと思いました。
ふたつめが、これらの主張はトニーブザンの主張に近い!ということ。トニーブザンもこの頃からすでにコンピューターにない人間ならではの能力を磨くことの重要性を主張しています。この本が書かれた時代が丁度コンピューターが著しい進展を見せだした頃で、トニーブザンがマインドマップを強く推進していた時代と一致してるからだろうと思います。
この「思考の整理学」が30年の時を経ていまだに売れ続けているように、マインドマップも40年の時を経ていまだに使い続けられています。やはり思考の整理を行い、大事になことを記憶し、新しい発想を得るためにマインドマップは有益であることの証明になるかと思います。
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