マインドマップ使い方No30 アイデアの作り方 東京MindMap教室

マインドマップ使い方No30 アイデアの作り方 東京MindMap教室 

アイデアマンと呼ばれる人達はどのように頭を働かせているのでしょうか?

マインドマップ アイデアの作り方

 

point アイデアの作り方

アイデア出しの「バイブル」と言っても良い本があります。J・W・ヤングの「アイデアの作り方」です。

J・W・ヤングは広告マンでした。ヤングはアイデアを沢山出すことで有名になったのですが、多くの人からそのアイデアの作り方のコツを教えて欲しいと請われるようになりました。あまりに沢山の人がその方法を知りたがるので、それでは!とこの本を表したのだそうです。

この本はアイデアを出すときの頭の働かせ方を、コンパクトにわかりやすくまとめています。アイデアの出し方については様々な方法が唱えられ、色々な書籍が本屋さんにならんでいますが、頭の働かせ方についてはこのヤングが唱えた方法がもっとも基本的で適確だと思います。

他のアイデア出しの方法は、ヤングが言っている頭の働き方をどのように上手く効率的に促進させるか、といったテクニックについて書かれているものがほとんどです。

 

point アイデア出しの5ステップ

ヤングが書いたアイデアの作り方には、5つのステップがあります。以下に簡単に要約してみます。

1、情報を集める。
ここでいう情報は二つのことを指しています。ひとつは一般情報でもう一つは特殊情報です。アイデアを出す際に、まず徹底的にその対象についての情報を集めます。これが特殊情報。例えば、ある飲料水の新しい商品のアイデアを出そうとした場合、その飲料水について、今までの商品はどうだったか、競合はどうか、材料、原価、流通、パッケージ、過去の流行などの情報を集めます。そしてターゲットになりそうな客層のニーズを把握します。どんな場面で何を目的にした消費ニーズがありあそうか。

そして、もうひとつは一般情報。これは、その商品とは別のアイデアをだそうとする人の経験をさします。たとえば今どんなレジジャーがあって、それはどんな楽しみなのか?海でどんな遊びがどんな風に楽しいのか。それを実際に体験してみて、五感でその良さを感じてみる、どんな気持ちになって爽快感をどんな風に味わえるのか、山ではどうか。

こうしたアイデアを出そうとする対象と直接は関係しない情報を沢山もっていればいるほど、発想は広がりやすくなります。アイデアをだそうとする人は、新しい経験を積極的にしていくべきですね。五感をもって、感情を動かしながら体験したことがその人の財産になっていきます。

2、組み合わせる
アイデアは組合せです。何かと何かを組み合わせることで、新しいアイデアの発想が湧いて来ます。

例えば、ノーベル賞で有名なアルフレッドノーベル、かれが発明したのはダイナマイトですが、この発明も簡単な組合せです。ダイナマイトはちょっとした衝撃で爆発してしまうニトログリセリンという液体を珪素土と混ぜて粘土化して安全性を上げたものです。この珪藻土はもともとニトログリセリンを運搬する際のクッション材として使用されていたもの。つまり、ダイナマイトは液体を個体化して安全にする、その素材はもともとクッション材としていた材料という組み合わせです。

このように、ノーベル賞級のアイデアでもそのほとんどが組合せだといわれています。

アイデアを出すためには集めた情報を組合せます。ひとつひとつ丹念に、色々な組合せを試します。たとえば新しい飲料水を考える場合ですと、今流行の味と今流行のレジャーを組合せるとどうだろう?過去はやった味と高齢化社会を組み合わせるとなにか新しいニーズはないだろうか?オリンピックを切り口に何かを考えられないか?オリンピックで活躍しそうな選手は誰だろうか?・・・などなど色々な組合せを考えてみます。

ここでのコツは、徹底的にというところです。徹底的に組み合わせて、あーもうないかーとなるまで組み合わせを試すことです。

色々、色々と考えていくことで、脳にフラグがたちます。ずーっと深く考えることで脳が無意識に考え続ける状態になります。少し考えて、パッと思いつくことは多くの人が思いつくことです。今までにない新しい発想を求める場合には、パッと思いつくというレベルでは不満足で、それでは平凡なアイデアにしかなりません。ですから、徹底的にというところが大事なのです。

3、インキュベーション(孵化させる)
徹底的に組み合わせていきそれでもダメだとなると、もはやぱっと思いつくものでは限界となるのですが、こうなると脳はもっと深いところまで探そうとしていきます。これが脳の自然な働きで、一見結び付きが難しいような、もはや忘れ去ってしまっていて思い出すことが難しいような情報も脳は求めていき組合せを試していきます。

これは無意識の働きなので、意識の力ではなかなか制御が難しい。そして少し時間がかかります。このことは、スポーツや楽器の演奏で上達していくときのことを考えるとわかりやすいかもしれません。上手く出来なくてさんざん練習したことが、少し時間がたつと無意識に出来るようになってきます。脳がネットワークを組んで上手くやれるようになるまでには、少し時間がかかるのですね。

脳が深いところで、今までにない結び付きを探してくるまでには、少し時間がかかります。そこで、一旦そのアイデア出しについては忘れて時間を取るように休憩をします。その休憩は1時間のこともあるでしょうし、1晩のこともあります。あるいは数日の場合もありますし、今までにない情報が入って来るときまでまたないといけないかもしれません。

今までにないアイデアを出そうとするときは、時間を少し多めに見積もっておく必要があります。情報を集めて、一度徹底的考えてから少し時間を置いて、もう一度考えていくことが可能となるような、少し余裕のあるスケジュールにしておくべきなのです。

4、ユーリカ(思いついた!)
徹底的に考えた後、少し時間をとることで、脳はあらゆる組合せを試すように働きます。そして、よい組合せが見つかったとき、脳はその組合せを潜在意識から顕在意識に返してくれます。

よい組合せが返ってきたとき、驚きと喜びをもって、顕在意識がそれに気づきます。これがユーリカ(思いついた!)です。

みなさんも何かうんうんと考えていたことが、ある朝目が覚めた時に、あーこうすればいいのか!と思いついたことがあるのではないでしょうか?あるいはそれは、朝シャワーを浴びているときや、朝通勤のために駅に歩いている道の途中かもしれません。割とリラックスして無意識に近い状態のとき、その情報をキャッチしやすいと言われています。

ユーリカということばはアルキメデスが発したことで有名です。アルキメデスは王様からある王冠が本物か偽物かを調べるように命令を受けました。王冠が純金で出来ているのか?それを王冠をキズつけることなく調べる必要がありました。

アルキメデスは知恵を絞って、考えに考えたのですが良い知恵が浮かびません。もうダメか?と思い諦めてお風呂に入ったところ、ザーっと流れるお湯をみて、ああ、そうか!とひらめいたのです。このときアルキメデスは「ユーリカ!」と騒いで裸で街中を駆け回ったのだとか。アルキメデスは浮力の原理を思いついて、無事王冠がニセモノであることを突き止めました。

5、育てる
インキュベーションによりユーリカ!と思いついていくのですが、こうして出たアイデアが大ヒットするものかどうかは、じっくり確認していく必要があります。一旦でたアイデアの問題点を冷静にピックアップして、検証していきましょう。問題点が出てきてもすぐに諦めずにそれを乗り越えるためのいいアイデアがないかを考えてみましょう。

そして、そのアイデアがヒットするものかどうか、確認するためには人に話すと良いそうです。いいアイデアは共感を呼びますので、ヒットするアイデアは自然と評価され、問題点はやがて解決されていき だんだんと良いアイデアに育っていきます。

 
 

point アイデア出しとマインドマップ

マインドマップはアイデア出しに有効です。紙の中心にテーマを書いてメインブランチの上のBOIには、アイデアの組合せを発想させるための切り口となる言葉を書きましょう。BOIはセントラルイメージに対する強力な問いとなります。

世の中にある色々な発想法の質問をこのBOIにすることが可能です。例えばオズボーンのチェックリストはBOI向きの項目が準備されています。大きくしたらどうか?小さくしたら?引いたらどうか?素材を入れ替えてみたらどうか?などなど。

マインドマップは視覚情報としてとても印象が強いので、マインドマップでアイデアを考えると自然と脳にフラグ立つようになります。マインドマップは書き加えることが簡単なので良いアイデアがないかといつまでも考え続けることができます。

マインドマップを書くことは自然とイメージ力と連想力を鍛えることになるのですが、そのイメージ力と連想力こそがアイデアを湧き出させるために必要な力です。マインドマップを書くことがアイデア力を鍛えることにもつながります。

アイデアが出るときに私達の頭はいったいどのように働いているのでしょうか?今はっきりと科学的にその過程が解明されているわけではありません。しかし、マインドマップがアイデアを出すときに頭の働きを助けてくれる強力なツールであることは間違いありません。

 
 
 

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