ひらめきの構造その3

【ひらめきの構造その3】

沢山の情報を集め、徹底的に組合わせると、いよいよ脳が本来の力を発揮します。
前回の続きです。

アイデアを作るには次の4つのステップがあります。

1、情報を集める
2、組み合わせる
3、発動する
4、ひらめく

今回は3番目からです。

3、発動する

徹底的に組合わせてみて、それでもこれは!というアイデアが出ない 「あー、だめかも・・」「これはやばいかも・・」「どないしたらええねん」そんな風に心底思ったときに、脳はその本来の力を発動します。

脳の意識構造は大きく二つの領域に分かれます。顕在意識と潜在意識です。顕在意識は、脳の表面で私たちが論理的に色々な考えを繰り広げる領域。色々な組合わせを考えている時は、この領域で思考を働かせています。ところが、私たちの脳にはもっと大きな領域、潜在意識があります。潜在意識には沢山の記憶が眠っています。

私たちの脳はこの潜在意識で結びつきを作ります。私たちは言葉とか概念を今までに自分が持っている知識や経験と結びつけて理解し記憶します。「あー、腑に落ちた。」と感じるときは、ちゃんとこの結び付きが出来た時です。この潜在意識は私たちが意識をしていない時も、このような結び付きを作り続けています。

色々組合わせてみてもわからない・・・という状態の時、これちょっとやばい・・と感じるんですね。本能が。潜在意識が。するといよいよもっと他にいい結び付きはないか、何と結びつけたら自分は安全になるのか、と潜在意識の領域で必死に脳が組合わせを探しにいきます。

自分の中でもすぐに出てこない新しい結び付きを潜在意識下で脳は考えようとします。これには少し時間がかかるんです。脳細胞同士が繋がりを探してニョキニョキと触手を伸ばしている姿を想像して下さい。新しいつながりを作るのに、このような生物的な変化が必要なので、少し時間がかかります。例えば何かをしっかり記憶にとどめようとするとき、一度で覚えるのではなく何回か繰り返し反復しながら、時間をかけて覚えますよね。新しい結び付きを探すのにも同じく時間が必要なのです。

この期間のことをインキュベーションといいます。孵化のことですね。卵を温めるようにアイデアを温めるという意味です。本当に新しいアイデアを考える時は、時間がかかります。だから、一度で出そうとしない方がいい。何度かに分けてアイデアを考えるといいアイデアが出やすくなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4、ひらめく

潜在意識と顕在意識の間には、薄い膜があります。普段はなかなかここがつながりません。でも、つながり易い瞬間があります。3Bと呼ばれているリラックスしやすい状態です。バス、ベット、便所です。お風呂に入っていたり、目が覚めた直後、あるいは排泄をしているような時、こんな時、人間はリラックスしてこの潜在意識と顕在意識の境界が曖昧になり、ふっと直感が働きやすくなります。

潜在意識の領域で必死に組み合わせて、「あぁ、この組み合わせはいいんじゃないか!」と得られたその無意識下での良いアイデアが、リラックスした時に、不意に顕在意識に現れます。これがひらめきです。リラックスしている時は潜在意識の信号がピっと受け取りやすくなっていて、パっとひらめくのです。

リラックスした状態は3Bだけに限りません。散歩をしたり、音楽に浸ったり、ボーっと釣りをしたり。そんな時にひらめきがおきるのです。

 

アルキメデスはこのような頭の働きで、ひらめきを得ることが出来ました。

 

 

次回、ひらめきの構造 第4回です。

 

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