マインドマップ使い方No31 絵の書き方 東京MindMap教室
マインドマップ使い方No31 絵の書き方 東京MindMap教室
「絵がかけないんです。」って、しばしばいわれますが・・・・
マインドマップの絵の意味
マインドマップは、積極的に絵を書くことがルールになります。特にフルマインドマップでは、セントラルイメージは3色以上つかって立体的に書くように言われますが、どう言う意味があるのでしょうか?
「いいアイデアを出したければ、セントラルイメージをしっかり描け。」
これはトニーブザンの言葉ですが、これには深い意味があります。セントラルイメージはそのマインドマップのテーマを表します。まずはこれを脳に宣言するためです。今からこのテーマについて考えますとはっきりさせるためには、単に言葉よりもイメージで訴えた方が分かり易い。
また、イメージ図をカラフルに描くことで右脳が活発に働きだします。普段あまり使っていない部分が刺激されるので、まさに全脳で思考をすることができ、普段では出せないアイデアが出るようになります。
マインドマップが書きあがった後も、そこに絵があることで唯一無二のものとなり、一度見たら忘れない記憶に役立つノートとすることが出来ます。
このように大切な意味があるセントラルイメージなので、是非しっかりと描いていきたいのですが、今まであまり絵を描くチャンスがなかったり絵にそもそも苦手意識があったりすると、「私、絵がかけないんです・・」とひるんでしまう方が少なからずいらっしゃいます。そして、悪くすると 折角出会ったマインドマップをやめてしまう方も出て来ます。
もったいない!なんとももったいない話です。
では、どうすればいいのでしょうか?
まず、第1に絵が書けない、といった時の絵とはどのようなものをさして書けないとおっしゃっているのでしょうか?
写実的で、デッサンも整っていて、誰がみても上手い!と思うような絵?
はい、かければいいですね。楽しいと思います。自在に書きたい絵がスイスイとかければ。しかし、プロの漫画家でもなかなかそれは難しいのではないでしょうか?
マインドマップは思考のための道具ですので、基本的に自分がみてわかれば良いのです。なので、どこに出しても、誰にみせて恥ずかしくない自信のある絵を描く必要はありません。
マインドマップに必要なのは、思考を助けるイメージ図です。
その絵をみて、欲しいイメージが伝わるようになっていればOK。写実的に正確な絵である必要はなく、むしろ省略されシンボルとしてメッセージがうまく伝わる絵のほうがいいのです。
描きながら考える力(サニーブラウン)
とはいえ、そのシンボルとしての絵はどのように書けばいいの?と思われる方も多いかと思います。そこで、ご紹介したいのがこの本です。
描きながら考える力(サニーブラウン)
「ドゥードル」革命-ラクガキのパワーが思考とビジネスを変える!
なんとも力強い副題ですが、そのとおりの内容です。
私達は子供のころは「ラクガキ」を楽しんでいました。しかし、成長するにしたがって文字による文章力の訓練をして、文章優位、文字だけの学習をさせられます。そして、いつしか「ラクガキ」は悪しきものとして捉えられてしまうようになります。実は「ラクガキ」にもメリットが大変多いので、文章と同じように訓練をしていくべきなのに。
視覚的な表現を取り入れることで、思考が働きやすくなり、伝える情報量が圧倒的に増えるのでコミュニケーションの質が格段に上がります。是非、仕事でも使いましょう。職場で使うことは抵抗感があるかもしれませんが、受ける恩恵はとても大きなものです。
共感できます。思想はマインドマップと共通しています。この本の中で、その「ラクガキ」が上達する方法について詳しく解説されています。それを分かり易く一覧にしたのが、冒頭のマインドマップです。
効果的なイメージ図を書くためのヒントが満載です。順に見ていきましょう。
1、直線を上手く書く方法
素早く書くこと
2、イラスト図を簡単に書くために
絵にもアルファベットがある。書きたい対象物をそのアルファベットにばらすつもりで観察すると上手く描けるようになる。
3、人間を書く
棒人間で十分。人の動作を棒人間で表す練習をしよう。重心の位置を意識すると良い。
4、表情
顔も絵のアルファベットで表現出来る。目とまゆと口で表情を出す。鼻が顔の向きを表す。
5、シンボル記号
良く使う言葉は、シンボルをあらかじめ考えておこう。
6、表現テクニック
12の表現テクニック
1)~3)文字を装飾する。
4)絵と文字を組み合わせる
5)~6)イラストの組合せ方
7)目立たせるときは囲む
8)記号で強調
9)イラストに影と陰を入れるとグっとみやすくなる
7、概念図を上手く使う
1)システムをイラスト化
2)プロセスをイラスト化
3)比較をイラスト化
以上、ざっとご紹介しました。注目して頂きたいのは、ビジュアルに描きながら考えるために必要なことは、絵を上手く書くことではなくて、情報や思考を概念化して、象徴的なイラストやシンボルにしようとしていること。詳細は本をご覧頂ければ幸いです。作者の「ラクガキ」に対する熱い想いが伝わってきて、絵を仕事で使おう!という気にさせられます。
そしてここに書かれていることで気に入ったものをいくつか試してみて下さい。ビジュアル表現がぐっと上がって、楽しくなること間違いなしです。
マインドマップに上手い絵は必要ありません。簡単な「ラクガキ」が必要なだけです。
「ラクガキ」のボキャブラリーを理解して少しの練習をしましょう。少しの練習で思考を上手く促進させるビジュアルな表現が出来る様になります。
何から練習すれば良いですか?と聞かれますので、以下をお薦めしています。
1、ご自信が良く使う言葉や概念のシンボル記号を作ってみましょう。
2、人の表情を簡単に表してみる。
3、棒人間で動作を表してみる。
少しの練習でぐんぐん楽しくなります。是非、取り組んでみて下さい。